昔むかしの話であるが
昔は「押し売り」と言うのはやたらと蔓延っていて良く玄関先に「押し売りお断り」と書いてある家がやたらと多かった。
押し売りとは「買う意思の全く無い人に無理矢理商品を押し付けて売る悪徳業者」の事をそう表現しました。
先日俺は六本木の店でその「押し売り」を試みてみた。
その押し売り商品がコレだ。

箱雲丹ザブトン6600円。
まぁ外国人客のみの完全なるインバウンド商品であったが「コレ外国人は絶対に喜んで注文するから10個は売ってね」と、手書きで英語でメニューを書いてから、ホール担当のスタッフに言ったんだけど、結果は惨敗で全く出なかった、、、まぁ何となく分かっちゃいたけどね…そりゃ押し売りみたいに売ってたら商品が良くても売れる訳がない。だってスタッフ達もその商品の良さを理解してなくて、いきなり「コレやるから売れよ」では売れる訳が無いのです。
その商売を売るには、先ず自分自身がその商品に惚れ込んで好きになってからではないとなかなか売れないですよね!俺たち居酒屋も同じ事が言えて先ずは全員で試食して、この料理だったらお客様に喜んで食べてもらえる!と言う確信があってこそ初めてお客様にお勧め出来ると言うワケよ!
先日『oh釜bar』で鰻の釜飯を食べた。

非常に美味しく頂きましたが、ホールの子に俺は聞いた「これ美味しいね!食べた事あるでしょ?」と、尋ねたら「いえ、食べた事ないです」と、、、だから俺はその場でそのホールの子達に食べさせました。「美味しい」と言いながら喜んで食べてました。
てかさ、そのホールの子たちに食べさせてもいないで「コレお勧めで売ってね」と言っても売れるワケ無いから(笑)
商品を売ると言う根本的なことを理解してなきゃそりゃあ売れるワケがない。。。居酒屋商売はそんな甘いもので無い。
営業後にミィーティングをして終電逃したからと言って始発までアルバイトを付き合わせるよりも、最も重要な事!それを君たちは理解してなくて、先ずは「自分達のお店の料理を好きになってもらう」って事から始めないと何を言っても話し合っても始まらないと思いました。。。
クシヤキミートマンに行きました。

六本木と全く同じの箱雲丹ザブトンを全く違うアプローチのやり方で売りに売りまくっていた(笑)
全く同じ商品ですが売り方を変えることによって見違えるように売れたみたいです。
俺が現場に立っていた頃は自分で仕入れに行ってたからね、ヒラメに似た魚屋のオヤジや豚にソックリの肉屋のオヤジ達と対面でやり取りしながら食材を仕入れて店に入って仕込みに取り掛かる。その仕事の最中から今夜はコレをあーして、こーして、あのお客様が来たらお勧めして、、、と考えてストーリーを組み立てお勧めのメニューに書く。まぁその料理には全て俺の気持ちと愛情がこもっているから飛ぶように売れるワケよね😁
商品を売ると言う事は
先ずは自分がその商品を好きになること。
そこから始めないと、、、そしてお客様の喜んで下さる笑顔を見る。。。それが商売を売ると言う事のストーリー(物語)
どうかホール担当のアルバイトスタッフ達にも、そのストーリー「物語」の中の素敵なキャスト(登場人物でも主人公でも)にさせてあげないとね、、、
商品を売ると言う事はそう言う事です。